虫歯は
「親から子に感染」します。
親子で歯の予防をすることで、
子供の虫歯リスクは
1/2に減少します。
親子で歯の予防をすることで、
子供の虫歯リスクは
1/2に減少します。
皆さんご存じないのですが、虫歯は「感染症」です。
人から人に移る病気です。
そのため、人との接触がない、生まれたての子供のお口の中には「虫歯菌」は存在しません。
しかし、家族とのスキンシップ(キス・食べ物の口移し)からお子さんのお口の中に虫歯菌が感染し、虫歯リスクを高めてしまいます。
極論、お子さんとのスキンシップを行わないという判断もできますが、それは現実的ではありません。スキンシップを通した愛情表現は子供の発育にはなくてはならないものだからです。
では、どうすればいいのか…?
それは、感染源となりうる親御さんのお口の状態を健康にすることです。そして、お子さんに感染したとしても虫歯にさせないための専門的なお口のケアをすることです。
これが「親子予防」です。
ある興味深い統計があります。
これは、歯科医院でお口の定期管理をしている場合(オレンジ)としていない場合(茶色)の子供の虫歯発症率のグラフとなります。お口のケアをしている方が虫歯発症率が低いのが分かると思います。
また、「定期管理している親子」と「そうではない親子」のお口の状態の比較もご紹介します。
定期管理している | 定期管理していない | |
---|---|---|
親の歯 | ||
子供の歯 |
いかがでしょうか?
明らかに、親の歯の状態と子供の歯の状態がリンクすると思います。
子供の歯が虫歯になっても、大人の歯が生えてきた時にしっかりとケアをすれば大丈夫なのでは?
このように思われる方も多いと思います。
応えは「NO」です。
子供の頃に虫歯になることで次のような問題が生じます。
また、話は変わりますが、小さい時にお口の環境を整えることで、その後の虫歯リスクを大幅に軽減できることもわかっています。
感染しやすい時期は生後19か月から31か月と言われています。
この時期に家族からの虫歯菌の感染を防ぐことで、口の中の細菌バランスが整う3歳以降は虫歯菌に感染しにくくなり、成長しても虫歯のできにくい口腔環境が整います。
つまり、本当に子供のお口の健康を考えるのであれば、小さい時からの取り組みがとても重要になってきます。
これまで、多くの歯科医療は、
といった治療が中心に行われてきました。
しかし、これらの行為で本当に治ったと言えるのでしょうか?
よく考えてみるとこれらの行為は結果に対する処置であり原因に対する処置ではありません。
例えば、お口の清掃状態が良い人が虫歯になってしまう例があります。
なぜ清掃状態がいいのに虫歯になりやすいのか原因を調べることが大切です。
そこで当院では、現状を把握するために、次のような検査を行ったうえで、患者さんごとのオリジナルの予防プログラムを立案します。
※年齢によって行う検査は異なります。
※治療・予防・指導はお子様によって行う回数が変わります。
具体的には次のような処置を行います。
患者さんの唾液を採取し、唾液に含まれる細菌を培養することで、どのようなお口の状態なのかを可視化します。
口腔内(口の中)を写真に残すことで、お口の状態の変化に気づきやすくなり、早期に適切な処置が可能になります。
次の状態を記録します。
汚れ(プラーク)を採取し、細菌を位相差顕微鏡で観察します。
細菌の種類や数、活動性を検査し、予防処置にいかします。
毎日歯を磨いていても本当にきちんと磨けているか心配な方も多いのではないでしょうか?歯垢染色剤を使って磨き残しを確認していきます。
染め出しをして染まったところ(磨き残し)を歯ブラシを使って当て方/力加減/動かし方などお子さんに合わせたアドバイスをします。
日常の歯磨きでは取り切れない汚れを電動のブラシとペーストを使って磨いていきます。
※0~3歳は基本歯ブラシのみ。
綺麗になった歯面にフッ素を塗布します。
フッ素は歯を強くし虫歯予防の効果があります。
※トレー法ができないお子さんは歯ブラシで塗布します。
奥歯の噛み合わせにある複雑な溝をプラスチックで埋めます。
生えたての乳歯や永久歯に行います。
染め出しによって染め出された所を%(PCR)で表しどのくらい磨き残しがあるのか細かく見ていきます。表を使って染まったところを記録しておくことによってどの部分に磨き残しがあるか把握することができます。
お子さんのお口の状態や、治療内容、治療経過、そしてお口の健康を守るためのノウハウが記載されたお口の健康ファイルをお渡ししています。私たちと一緒に、お子さんのお口の健康を守っていきましょう!
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※当院に通院されている患者様からのご紹介及び当院が園医となっている保育園関係者様、他の医療機関からのご紹介の場合はその旨を初診予約時にお伝えください。