子どもの食べる機能について
2023年4月11日
だんだんと暖かい日が続くようになりました。
入園、入学、新学期、入社など、新しい生活が始まり、生活リズムに変化のある方も多いのではないでしょうか?
ひらの歯科にも、歯科衛生士の永田さん、受付の茂庭さん、新卒保育士の伊藤さんがこの春に仲間入りしました。
お越しの際はぜひ話しかけてくださいね。
今回のブログテーマは「子どもの食べる機能について」です。
当院で行っている食生活相談では、お子さまが「なかなか食べない」「好き嫌いが多い」「食べる時間が長い」などのご相談をよく聞きます。
特に新生活が始まる時期は、環境の変化から食欲が出なかったり、緊張から唾液が出なかったりしてうまく噛めない、飲み込めないこともありますが、お口の機能がきちんと育っているか?にも注目しましょう。
●口腔機能発達不全症とは?
口腔機能発達不全症とは、お口の成長がうまくいっていない状態の疾患名です。
口腔機能とは、①食べる機能 ②話す機能 ③呼吸する機能 のことです。
①食べる機能の症状としては、
・ 硬いものを避けて、柔らかいものを食べたがる
・ 食べるのに時間がかかる
・ 口いっぱいに詰め込んで、ずっと噛んでいる
・ 噛む回数が少なく、すぐに飲み込む
・ 食が細く、食べる量が少ない
などがあります。
食べる機能を育てるためには、食材の工夫や調理法の工夫をしてみましょう!
●食べる機能を育てるポイント
① 噛むことが楽しくなる食材を使おう!
ごまや小魚、わかめや昆布などの海藻類は、噛めば噛むほど味や香りが出て、噛むと美味しい!ということを感じてもらえます。
一緒に食べる時は「ほっぺたの力こぶができるように、奥歯でよく噛もうね」とお声掛けしましょう。
特に2歳~3歳のお子さまは、奥歯ですり潰すように顎を動かすことや、舌の中心に食べ物をまとめて飲み込むことがまだ苦手な場合が多いです。
食べ方を繰り返し練習することで、将来的に何でも食べられるお口の機能を育てることができます。
② 調理法を工夫しよう!
噛む回数は、食べやすく柔らかいままだとなかなか上がりません。
子どもたちが自然と噛んでくれるような調理法の工夫も大切です。
例えばキャベツを使用する場合
煮込む → 蒸す → 炒める → 塩もみ → 生(千切り) → 生(ざく切り)
の順番に噛む回数がアップします。
生で食べられるのが理想的ですが、苦味やえぐみがどうしても苦手な場合、塩もみがおすすめです。
野菜をカリっと揚げる方法も、野菜嫌いさんに効果的です。
エネルギーや油分が高いため、食べすぎには注意です!
③ 前歯を使ってかぶりつこう!
パンやおにぎり・果物など、食べやすいように小さくカットしていませんか?
かじりとりが分からないと一口大を覚えず、詰め込み食べや丸飲みに繋がることもあります。
あえて大きめにし、前歯と唇をうまく使ってかじりとりができるようにすると、お口の機能が育ちます。
りんごは皮付き丸かじり、おにぎりは恵方巻のような海苔巻きなどがおすすめです!
乳児さん・幼児さんは誤嚥に注意してくださいね。
当院では2歳から実践できる「MAM 口腔機能発達不全症改善プログラム」を行っています。
姿勢や呼吸、食べ方や話し方から始まるお口の機能をトレーニングで改善することで、将来矯正治療になるリスクを大幅に下げることができます。
全身の健康維持や学力・体力向上にも役立ちますので、ぜひご相談ください!
当院に通われている皆さまには、お食事のご相談を無料で行っています。お気軽にお問い合わせください。
管理栄養士 田中